4年ぶりの国内大会は総当たり戦で開催
7月30日(土)、北区赤羽体育館にて2022車いすフェンシング大会を開催しました。国内の車いすフェンシングの大会が行われるのは2018年に京都でIWASワールドカップ大会が行われて以来、4年ぶりです。
コロナの第7波が拡がる中での開催となり、強化指定選手3名、一般枠4名の計7名の出場となりました。
通常の車いすフェンシングでは、男子と女子ではカテゴリーが異なりますが、本大会は、男女総当たり戦。今回はオープン枠も設け、練習会で頑張っている選手も強化指定選手と剣を交える絶好の機会となりました。
男女も強化選手も一般枠で参加した選手も全く関係なく総当たり戦です。一般枠で参加した選手の中には、初めて試合を経験した選手もいました。初めての参加でいきなりパラリンピアンと対戦!JPFAも凄いことするなぁ、と我が協会ながら驚きと共に感心しました!
皆さん、とってもカッコいい!
一般枠から出場した中山選手も日々の練習成果が発揮でき、強化指定選手から6ポイントも取るなんて、やりますねぇ!
決勝は、安選手と笹島選手。この二人は、NTC(ナショナル・トレーニング・センター)でも共に練習をしている仲間です。相手の癖や戦略を知り尽くしている相手同志。バッチバチです。この両選手間で行われている駆け引き。コマ送りでお見せしたいくらいです!
熱い攻防が繰り広げられた結果、笹島選手の優勝となりました!
フェンシングと車いすフェンシング。勝つのはどっち!
そして、今回のお楽しみのエキシビションでは、優勝者および準優勝者が2012年ロンドンオリンピックフルーレ団体銀メダルリストである千田健太さんと三宅諒さんとの対戦!
準優勝の安選手は三宅さんと、優勝の笹島選手は千田さんと戦いました。
さて、同じフェンサーだけどフェンシングと車いすフェンシング。どっちが勝つのか!
会場全員がその熱い戦いを見守っていました。
相手はメダリスト。会場の多くの人がメダリストが勝利するのかなぁ、、、と思っていたと思います。だって、メダリストです!
普段は、足腰を使ってフルに動きながらするフェンシング。車いすフェンシングは車いすに座り下半身を固定して行う競技です。勝手が違いますよね。
軽く練習をした後に競技が始まりました。ほとんど車いすフェンシングをしたことがないお2人ですが、さすがです。最初からかなりのスピードでの攻防となりました。
最初は笹島選手・安選手に連続で得点を許していた千田さん・三宅さんでしたが、コツを掴むと、徐々に得点を重ねていくようになりました。
結果は・・・
車いすフェンサーの笹島選手、安選手が勝利!
試合終了後、千田さんと三宅さんから「上半身の使い方やその体力は凄いですね。また片手を常に車いすを掴んでいなくてはならないので、最後の方は掴んでいる手もがくがくでした!」との感想を頂きました。それにしても、そのスピードや駆け引き。観ている人々を惹きつけるのに十分な戦いだったと思います。
優勝した笹島選手は、毎週金曜日に北区の体育館の練習会に参加している凛久君と1戦を交えました。凛久君の真剣な顔!カッコよかった!!未来のパラリンピアンへの期待が膨らみます。
参加した皆さん、とっても素敵な顔をされています。どうもありがとうございました。
この大会でも大活躍いただいたサポートスタッフの皆さんのご活躍ぶりはまた今度ご紹介します。
JPFAでは、これからも是非様々な取り組みをしていきたいと思います。
千田さんの略歴
2006年 | ワールドカップ 東京大会 フルーレ個人銅メダル/ワールドカップ エジプトグランプリ フルーレ個人銅メダル |
2008年 | 北京オリンピックフルーレ個人11位 |
2010年 | パリ 世界選手権フルーレ団体銅メダル |
2011年 | ソウル アジア選手権フルーレ個人銀メダル |
2012年 | ロンドンオリンピックフルーレ団体銀メダル/気仙沼市市民栄誉賞 受賞/みやぎ絆大使 任命 |
2013年 | 全日本選手権フルーレ個人優勝/ワールドカップ ハバナ大会フルーレ個人銅メダル |
2014年 | 全日本選手権フルーレ個人優勝/スウォン アジア選手権 個人フルーレ銅メダル/仁川アジア大会フルーレ団体金メダル |
2015年 | ワールカップ サンフランシスコ大会フルーレ団体銀メダル |
2016年 | 現役引退 |
2017年 | 筑波大学大学院人間総合科学研究科スポーツ健康システム・マネジメント専攻修士課程修了/日本フェンシング協会理事に就任(~2018/5)/JOCアスリート委員就任/JOC女性スポーツ専門部会員就任 |
2018年 | 中央大学講師(4~9月) |
2020年 | 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科後期博士課程入学 |
※現在はフェンシングの指導・普及活動をはじめ、大学院博士課程にてフェンシングの競技力向上を目的とした研究に取り組んでいる。また、JOCアスリート委員及び女性スポーツ専門部会員として、国内外においてスポーツの価値を発信している。
三宅さんの略歴
2007年 | 世界選手権 男子フェンシング フルーレ個人 優勝 |
2010年 | 世界選手権 男子フェンシング フルーレ団体 3位 |
2012 | アジア選手権 男子フェンシング フルーレ個人 3位 ロンドンオリンピック 男子フェンシング フルーレ団体 銀メダル 横浜市スポーツ栄誉賞 市川市民栄誉賞/2012 千葉県知事賞/2012 都民スポーツ大賞 |
2013年 | ソウル アジア選手権フルーレ個人銀メダル |
2012年 | ロンドンオリンピックフルーレ団体銀メダル/気仙沼市市民栄誉賞 受賞/みやぎ絆大使 任命 |
2013年 | アジア選手権 男子フェンシング フルーレ 団体 銀メダル 個人銀メダル 全日本選手権 男子フェンシング フルーレ |
2014年 | アジア大会 男子フェンシング フルーレ 団体 金メダル |
2018年 | ボン大会 個人8位 団体3位 |
2019年 | アジア選手権 フルーレ団体優勝 |
この大会は日本スポーツ振興センター(JSC)の助成金交付で賄われた事業です。